DIYで溶接ってできるの?DIYでできる溶接について詳しく解説

溶接機の導入はハードルが高く感じると思います。しかし、本体と安全に使用できる環境さえ整えれば、木材によるDIYよりも柔軟な発想でDIYをおこなうことができます。例えば木材であれば、誤って寸法を短く切断してしまえば取返しがつかないですよね。

金属であれば、2~3ミリ空間を開けて接合するなどの融通が効いたり、肉盛りという作業によって失った寸法を取り戻すこともできます。

ガス切断機やベンダーといった曲げ加工と組み合わせれば、流行の「インダストリアルインテリア」をご自分で制作することも夢ではありません。

この記事ではタイプ別の溶接機を紹介していきます。

最後まで読むことで、あなたの目的・用途に合った溶接機を決定することができます。

目次

溶接を始めるのに必要なものは?

溶接機だけでは作業を開始することはできません。溶接には部材だけでなく、接合に使うための材料も必要ですし、作業の際は光線や高熱を発する火花が飛散し、怪我や火傷を負う危険性ががあります。

それらの危険性から自身の身を守るための保護具、作業に必要な量の材料や消耗部品が必要になるため、溶接機と合わせて準備しておきましょう。

溶接機

溶接をおこなうためには溶接機が必要です。安いもので1~2万円程度から入手することができます。

溶接機にはさまざまなタイプが存在し、それぞれに一長一短の特徴があります。

溶接用ワイヤ・溶接棒など消耗品

溶接をおこなう上で必要な消耗品です。溶接棒という棒状のものや、ワイヤー状の溶接ワイヤーがあり、材質だけでなく太さ(径)や、値段などもそれぞれ違い、実にさまざまなものがあります。

溶接面

作業中も手元状況を目視することを可能にする道具です。

溶接作業時は「スパッタ」と呼ばれる飛散物が発生します。

この飛散物の正体は、溶けて弾けた金属や、「スラグ」と呼ばれる溶接時に発生する被膜の破片であり、作業中の「スパッタ」と強い光線から顔を守るために必須のアイテムです。

溶接(防火)手袋

熱を持つ金属に触れたりする機会が発生するために、作業者の手をやけどから保護する厚手の手袋で、牛革・豚革・人工革など、洗濯などで繰り返し洗浄が可能なタイプなどさまざまな手袋が存在します。

豚革は生地が薄く、手指の感覚がより伝わりやすいですが、厚みが薄い分、牛革よりも熱が伝わりやすいです。

特にこだわりが無ければ牛革がコストパフォーマンスに優れます。

溶接(防火)エプロン

作業中に発生する火花から身を守るためのエプロンです。

革手袋と同じく、さまざまな材質のものが存在します。

着用方法や使い方は料理で使用するエプロンと同じですが、厚みがあり、重量も通常のエプロンよりは重いです。

上記以外にあると便利な溶接グッズ

溶接帽や脚絆、防じんマスクなどの保護具があるとよりケガなどのヒューマンエラーによるヒヤリハット発生の防止に役立ちます。

DIY溶接機を選ぶときのポイント

家庭用溶接機にはそれぞれが固有の特徴を持ち、実にさまざまな種類があります。

本項では自分の用途にあった溶接機を選ぶ際のポイントと、使用する際に必要な電気環境について解説していきます。

溶接機を使用する場所の電気環境

使用する溶接機が100Vの場合:一般的な家庭用コンセントで使用可能です。

100Vでは出力に限界があるため、200Vに比べて溶接可能な板厚が薄くなりますが、

電工ドラムを使用して届く場所であればどこでも作業ができると言えるでしょう。

使用する溶接機が200Vの場合:ご家庭に200Vがある方は少ないかもしれませんが、もし使用が可能な環境であれば、出力電流が上がるために厚みのある部材であっても溶け込みやすく、接合部の強度を遥かに高めることができます。

電気工事を請け負う会社に工事を依頼することで、家庭でも200Vのコンセントを設置することが可能です。

100V・200Vのいずれの場合も、作業前に消化水を用意の上、周囲に可燃物がない状態で作業してください。

溶接機の種類・違いについて

溶接機にはさまざまな種類があります。

本項では家庭用として一般的な半自動と被覆アークという方式の溶接機のメリット・デメリットをあわせて解説していきます。

半自動溶接機

ワイヤー状の溶材を使用し、トーチと呼ばれる装置の先端でワイヤーと母材を溶かし、溶融させる方式を採るのが「半自動溶接機」です。

トーチのトリガーを握る間、ワイヤーが供給され続けるので、手元と母材との距離が変化しにくく、溶接が楽になります。

かぶり面と呼ばれる、頭に取り付ける面体を使用すれば、両手でトーチを保持することができるため、手振れも抑えることができるため、初心者にはうってつけです。

デメリットとして、トーチには消耗品が多く、「チップ」や「ノズル」といった部品が摩耗し、作業が中断する可能性がある点に注意しましょう。

また、家庭向けに購入の際は、炭酸ガスを使用しない、「ノンガスタイプ」であることを確認しましょう。

被覆アーク(手棒)溶接機

アーク溶接機とは、被覆溶接棒を「ホルダー」と呼ばれる装置に挟むように取り付け、被覆溶接棒を電極とし、母材と被覆溶接棒との間に「アーク」と呼ばれる熱源を発生させ、溶接棒を溶かして母材に溶かし込む方式を採る溶接機です。

アークの発生のさせ方も独特で、母材と棒をつついたり、すり合わせてアークの発生を狙う際の引っ付く感覚に慣れない方も多いかと思います。

棒自体が消耗していくため、仮止めの後の本溶接作業の際などは、手元と母材との距離が近くなっていくため、使用には慣れが必要であると言えるでしょう。

これらを練習することで習得し、乗り越えられれば、シンプルな構造のアーク溶接機は、半自動溶接機とは比較にならない程の圧倒的なコストパフォーマンスと、設置・撤収の楽さといった、多くのメリットを感じられるでしょう。

定格使用率について

溶接機には使用率が定められていて、一定時間で電源が停止される仕組みが組み込まれることによって、故障などのトラブルを未然に防いでいます。

それを表す表示が「定格使用率」であり、この表示は10分間の内にどのくらいの使用率で使用できるかを示しています。

詳細は下記URLへ。

初心者におすすめの溶接機

溶接の初心者がいきなり接合を成功させるのはなかなか難しいです。

溶接には溶接機の種類毎にコツがあり、特性を理解して練習することで綺麗なビードを引くことが可能になりますが、習熟を助ける初心者向けの機能を備えた溶接機を紹介していきます。

本項紹介の機種を入手することが出来れば、粗悪な溶接機を買ってしまったり、溶接作業が難しいと感じることはまずありません。

被覆アーク(手棒)溶接機

消耗品が少なく、ランニングコストを抑えられるメリットのあるアークは半自動溶接機に比べて金銭的に有利ですが、その反面、習熟に時間を要します。

本項では初心者にもおすすめできる機能を備えたアーク溶接機を3種紹介します。

スター電器製造(SUZUKID) STICKY80

小型軽量かつ価格が安く、入門におすすめのモデル。

ホットスタート機能の他、減る溶接棒と母材の距離感を掴めなくても、一定距離まではアークが発生し続けるアークフォース機能や、アークが発生しづらくなり、溶接棒が母材とくっついてしまう現象を軽減するアンチスティッキング機能を搭載しています。

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HAIGE HG-MMA-140D

STICKY80と同等の機能を持ちながら、100V使用時も、200V使用時であっても、定格使用率が60%を実現したアーク溶接機。

連続した作業ができるため、他機種よりも待機時間が少なく、ストレスが少ないです。本体にコンセントプラグが付属しない点に注意。

※10分間に6分間溶接し、4分間休止する

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スター電器製造(SUZUKID) STICKY140

100V/200Vの兼用タイプであり、200Vでの運用時は140Aでの高電圧での溶接ができます。

200Vでの運用時は、使用可能な溶接棒の軽も3.2πまでに選択の幅が広がり、溶接可能な母材の板厚も4~6mmまでの溶接も可能です。

よりパワーのある溶接機をお求めの方や、より厚く大きく頑丈な制作を行いたい方におすすめです。

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半自動溶接機

母材とノズルの位置が変わらない半自動溶接機は習熟までの期間が短く、初心者にうってつけです。

本体はアーク溶接機よりも値段が高いことが多いですが、あまり頻繁に溶接機を使用しない方や、溶接技術習得に不安がある方におすすめです。

HAIGE YS-MIG100

ノンガスタイプであり、可搬型であるので、一般家庭でも、プロ用途でも活躍できうるポテンシャルがあります。

80Aでの運用時の定格使用率は60%を実現。

また、溶接後のスラグを除去するための道具である「チッピングハンマー」があらかじめ付属する点も見逃せません。

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スター電器製造(SUZUKID) Buddy80

同社製品内で最も小型軽量な半自動溶接機。

電圧・電流の調整によって、0.8mmといった薄板の溶接も可能にするモデル。

板が薄い場合、素早くかつしっかりと溶け込む溶接を行えないと、板に穴が空いてしまうのですが、この溶接機は薄い材質の母材の溶接を得意としています。

あまり厚みのある部材の溶接を行わない方、耐荷重よりも軽量さ、繊細さを重視する製作をおこなう予定の方におすすめです。

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スター電器製造(SUZUKID) Buddy140

100V・200V両対応の半自動溶接機。

重量も6kgと軽量で、可搬溶接機としておすすめです。

付属のストラップを本体に取り付けることで、肩掛けすることで保持し、両手を使いながら溶接することができるため、場所を問わずさまざまな状況で使用することができます。

100V運用時の場合、4mmまでの板厚に対応します。

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半自動・被覆アーク溶接機両方使いたい方向け

アークと半自動の両方の溶接機のメリットを取りたい方におすすめな、両方の機能を有する溶接機を紹介します。

本項で紹介する溶接機は、ホルダーとトーチの接続を変更することで、アークと半自動との機能を切り替えることが出来ます。

スター電器製造(SUZUKID) アーキュリー80NOVA

アーク・半自動の両対応機種です。

特に半自動はアークとは違い、消耗品が多いので、安心安全な国産メーカーを使用したいところです。

日本語の取説が付属するアジア製溶接機が横行する中、こちらは本体も消耗パーツも国産のSUZUKIDブランドで揃えることができます。

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HAIGE HG-MAGMMA-100A

こちらは溶接DIYが捗る定格使用率60%のアーク・半自動の両対応機種です。

インバーター制御のおかげで仕上がりが美しく、スパッタの飛散が他社製品よりも少なくする工夫がなされています。
アークも半自動も使いたい方や、美観・仕上げの良さを重視する方におすすめです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?さまざまなタイプの溶接機をご紹介しました。

ご自分に合った溶接機は見つかりましたでしょうか?

トータルの維持費を抑えたい方や、根気よくDIYに臨む自信がある方、アーク独特の操作の習得にも自信のあるといった方にはアーク溶接機を、簡単で便利に扱いたい初心者の方には、技術の習得が早い半自動溶接機をおすすめいたします。

1台あればDIYには問題ないのですが、もしまだ迷う様であれば、自信の腕の上達も見越し、アークと半自動の両対応のモデルの購入をおすすめします。

これらは制作したいモノや状況によっても使い分けることで便利に使用することができます。

あなたもぜひ溶接機のある生活を送ってください。

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